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2007年 08月 05日
ピクサーの新作「レミーのおいしいレストラン」を観てきました。
結論からいうと、「正直もうここまでの表現力があるんだったら、何でもつくったらええやん!」という感じでした。すごい。思った以上に。 今までの作品に比べると、ストーリー展開には釈然としない点も残る(プロデュース的な要請で仕方のなかったことなんだろうということは理解できるが)。でも、何よりそんな屁理屈なんかどうでもよくなるくらい、シーンシーンに施された工夫やキャラクターアニメーションの素晴らしさ、作りこみは、もうとんでもなくて、ただただ面白かった。 今回は中心になるモチーフが「料理」という僕らにとっては身近でリアルなものだったので、それにあわせて様々な質感やライティングはかなりリアルに作られていて、カトゥーン的なキャラクターとのマッチングには相当苦心したのだろうということが想像されました。 ……もう何を書いても仕方がない。完敗かもしれない。 昔は西のピクサー、東のジブリというように3Dアニメーションと2Dアニメ—ションは拮抗していたように思う。それは2Dアニメーションにはドラマ性を支えるための情感の表現に優れていると確信していたから。 でも、ここ数年でこの部分は、もはや互角かそれ以上だということを、今回の「レミー」でつきつけられた思いがします。キャラクターアニメーションも手描きの牙城だと思っていたのに、それすらも追い越されてしまった。日本人の演劇観と外国のそれとの違いだと言ってしまえばそれまでだけれども、簡単には済まされない凄さがそこにはある。 エンドクレジットの最後に「100%純正アニメーション! キャプチャーは使用しておりません!」とメッセージが書かれたデザインロゴが登場したのですが、僕はその強烈なメッセージに目をみはりました。そう、3Dでも2Dでもアニメーターがキャラクターに真心を込めて演技させることで、初めて〈アニマ〉が吹き込まれるのです。当たり前のことだけど、ピクサーのアニメーター達がそこに誇りをもっていることに改めて感じさせられた。 ひるがえって僕は、日本人の感覚で、アニメの演技と演出をもっと真剣に考えなきゃいけないとただただ、深く反省しました。ジャパニメーションなどという耳障りのよい言葉にいつまでもあぐらをかいているようでは、日本のアニメは負けてしまう。いや、もう負けているかもしれない。 僕は、この映画からこれから作る新作への大きな課題をもらったと感じています。
by yamaneko_sha
| 2007-08-05 17:53
| inuboe
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