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2007年 08月 19日
仕事関係の方から原恵一さんの「河童のクゥと夏休み」がいいらしい、という話を聞いて観に行ってきました。
2時間30分という長さにびびっていた僕ですが、見終わって「ああ、やっぱりこの長さは必要だったのだな」と納得。実直で真面目に映画にしようというところは本当に好感が持てました。それぞれのキャラクターが織りなすとてつもなくヴィヴィッドな瞬間にハッとさせられるところもあり、演出家としては見事だ! と思わずジェラシー。 でも、どうしても最後まで気になったのは、冒頭や後半に見られる生々しいバイオレンスシーンでした。特に後半のカラスのカットは、ああしなければいけなかったのか? こう書くと些末なディテールのことを語っているように思われるかもしれないけれど、ここは、全体のテーマともつながってくる大事な事件の直後のシーンなので、どうしても気になってしまいました。この映画(主人公のクゥ)が失われていくスピリットだったり、小さな魂だったり、そういうささやかなものに細やかな愛情の目線を注いでいる映画だと感じるだけに、個人的にとても納得がいかなかった。 あと、この映画は誰のための映画なのか? という疑問です。CMを観た限りでは、夏休みにアニメの映画を楽しみにしている子供たちに向けて作られたのだろうというのが妥当なところかと思うのですが、実際の作品は、大人が一番楽しめる映画だなと感じました。 例えばどうでしょう? 今日はフレンチが食べたいと思って、それっぽい看板の店にとびこんだら、中華料理が出て来たとしたら? 普通の人はがっかりして店を出ますよね。お客さんの期待していた気持ちは一体どこにいけばいいのでしょう? 僕は、映画の宣伝と映画の内容も同じような関係があると思う。そういう意味で、今回の映画はちょっと微妙だと思った次第です。宣伝は明らかにファミリー向けなのに、実体は「ちゃんとした大人映画」だというギャップが、この作品にとってよかったのかどうか。観に来た子どもたちも大人と同じように心から楽しめていればよいのですが。
by yamaneko_sha
| 2007-08-19 01:28
| inuboe
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