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2009年 03月 17日
期待通りの出来に思わずうっとり〜。
これぞオレ好みのファンタジー映画! メル、ありがとう!!!! こんな絶対売れそうもない映画をオレのために作ってくれて!!! いやー、中学生だった頃に中公新書の『古代アステカ帝国』に鼻血がでるほど夢中になった俺には最高のプレゼントでした(もっとも映画の舞台はユカタン半島の出来事でアステカじゃあないけどね)。 一番びっくりするのは、美術です。 ヨーロッパ人が到来する以前の中南米の世界をこれほど資料に忠実にかつお金をかけて本格的に再現したことはなかったんじゃないだろうか。彼らが持っていた宗教観や世界観といった今日的には非常に扱いにくい題材(例えば生け贄の儀式とか)もストレートに表現されていて、驚きました。 歴史ファンタジーというのは、その歴史に興味がある人にとってはこの上もないエンターテインメントで、作り手にとってもまだ誰も見たことのない世界を表現するというのは非常に興奮することです。僕なんかも、それこそが醍醐味! と思ってどこか作品づくりをするようなことがあったりもします。 でも、たいていお客さんというのはその題材に興味がない、もしくは知識がないということがほとんどで、なかなか面白がってもらうというところにまでもっていくのは難しいことが多いです。かくいう僕もかつて同じような思いを抱き、企画がうまくいかなかったりもしました。 当時の僕は自分が心から面白い! と思ったものはみんなも絶対面白い! と信じてたし、ファンタジーを映像化する醍醐味は誰も見たことがないビジュアルを描きだすことだと信じていました。 そんな単純な考えでつい最近まで作品を作ってきたのはGAINAX時代の経験が大きいというのがあります。当時はたまたま自分たちの好きだったものが、同世代のお客さんの好きなものとシンクロしていたので「自分たちが面白いと思う作品を作ろう!」ということで良かったのです。でも年齢を重ねるにつれ、その考え方が必ずしも世の中とぴったりあっているとは限らない。自分の興味や関心のありようも確実に変化していくし、お客さんも世代交代するし、世の中も変わるからです。 とはいいながらも、なかなかそのズレに気づきながら作品を作っていくということは難しいことです。ちょっと前の自分はそれすら気づかなかった訳です。自分がやってきたことを正しいと思いたいし、自分を正当化したいという思いを乗り越えて客観を手に入れることは容易ではないことですから。 この『アポカリプト』という映画は、そんな意味で僕にとって色々考えされられる映画でした。 グロ注意! なので万人におすすめはできませんが(矛盾!)。
by yamaneko_sha
| 2009-03-17 07:41
| inuboe
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