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2008年 12月 02日
半年にわたる『巌窟王』の放送も今日で無事最終話を迎えました。
この作品を作り終えた当時、僕の心は何とも言えないすがすがしい気持ちと、やり遂げた! という嬉しさで満ちあふれていました。それは今までの自分とは違うものを作ろうと苦心して、そこにスタッフの力が加わり、想像以上の手応えと反応が返ってきたからでした。 いま見て思うのは、その時の嬉しさが再び込み上げてくるのと同時に、3年という時間が過ぎていった割には次の有効な一手が打てていない自分に対する複雑な思いです。 そう、この3年間は本当に色々なことがありました。 よかれと思ってやったことが実を結ばなかったり、次なる一手と思って取り組んだものが失敗したりと……。やはり簡単に物事は動かないということを思い知った3年でもあったように思います。 この状況から抜け出すには、おそらくまだもう少し時間がかかるでしょう。 それくらい僕を取り巻く状況は複雑で楽観を許さないものだと感じています。 そんな中、作り手である僕ができるのは「ものを作る」ことです。ゆえに今も日々机に向かい手を動かしています。でも、それでも「ものを作ることすらままならないのか」「このまま過去の人になってしまうのではないか」と、つらく思う日もあります。 誰かのせいにするのは簡単なことだけど、結局一番大切なのは自分がどうしたいのか、何を作りたいのか、という意志の力しかないのです。 当時、最終話のコンテを描いているとき「この先どんな未来が待っていてもまっすぐに未来に向かって歩いていってほしい」という願いをこめてあのラストを作りました。それはアルベールと彼と一緒に物語を旅してくれた全ての視聴者の皆さんへの僕の素直な気持ちでもありました。 僕にとっての未来は、まだ暗くてぼんやりしてよく見えないけれど、アルベールのようにしっかりと石畳を踏みしめながら顔を上げて歩いていきたい。
by yamaneko_sha
| 2008-12-02 03:32
| 巌窟王
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